岸和田駅前商店街のアーケードを抜け旧国道26号線を越えると、 すぐ左側にかじやまちの入口がある。 その角に佇むサカイカメラは、70年間この町の機微を見続ける写真屋だ。 「これ急ぎで頼むわ!」 と近所のお客がデータCDを放り込みに来る。 「最近はデジカメのプリントばっかりですわ。寂しいけどしゃあないねぇ」と二代目店主。 デジタルカメラ全盛の時代、仕事の大半はデジタルプリントだが、店内には現役で 稼働中の巨大な現像機が鎮座。 「そろそろ引退させんとあかんねんけど、これ無くなったら写真屋とちゃうしなぁ」 と苦笑いしながらも、その目は深く優しい。お客の名前を聞かなくても 顔で覚えるという商いで、街から消えつつある「顔の担保」を守り続けている。
かじやまちの玄関口で看板を掲げる、創業70年を誇る老舗の写真店。先代からのコレクションであるクラシックカメラや8mmカメラがカウンター奥の壁にズラリと並ぶ。フィルムプリントL判30円〜、デジタルプリントL判25円(50枚以上)。
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